関西圏セミ情報_③ヒメハルゼミ
久々の投稿となりました。
今回はヒメハルゼミについて書きます。
このセミは長年追い続けてますが、一度しか捕まえたことがありません。
③ヒメハルゼミ レア度★★☆
※レア度は関西での度合いです。
出現時期 : 6月下旬〜8月上旬
一時期に集中して出現します。
鳴き声 :カラカラカラギュイーンギュイーン
カラカラはハルゼミに似てます、
なんとなくハルゼミとエゾハルゼミの間のような鳴き声です。静かだった森が1匹鳴き出すと合唱になり森全体がザワついた感じになります。初めて聞いた時はめちゃめちゃ驚きました。時間帯によって鳴く頻度は変わります。日没前後に特によく鳴きます。
合唱になるとなんかもうわけわからん状態になってセミを探すのがかなり困難になります。うるさすぎて個体の特定が難しいです。
このセミは探す時は最低でも30分くらいはその場所で鳴くのも待たないといけません。
生態 : 原始林など照葉樹林の鬱蒼とした森にいます。カシやシイ林にいます。他のセミと違い生息地が点になっていて、いそうな場所でもいない事が多いです。基本的に大昔から大切にされている照葉樹林にいるので、関西圏だと社寺林にいる事が多いです。集団性が強くあり、生息域を広めることも無いようです。
地方では貴重なセミになっていて天然記念物になっていることもあります。
生息地 :本州(新潟県が北限)、四国、九州
大切にされている照葉樹林にいる為、無人島などにあることもあります。敦賀の御神島など。
関西だと淡路島に多く和歌山など温かい地方には出現場所が多いです。
具体的な生息地(下名の経験)
ヒメハルゼミがいることで有名なお寺
これまで5年ほどかけて何回も採りに行きましたが、木が大きすぎて高い所にいる事が多く捕獲できた事はありません。でもめちゃくちゃいます。観察時は住職の方に許可をもらった方がいいと思います。境内をかなり歩くことになるので。抜け殻はあまり見つからないので裏の山が生息地かも知れません。
原始林が広がっており広範囲にヒメハルゼミが生息しています。
19年7月21日夕方に観察。若草山の駐車場から山を降りて観察。日没が近づくにつれたくさん鳴いていましたが、枝先に近いところで鳴いているものばかりで捕まえられず。
21年7月23日夕方に観察。それなりに鳴いていましたが、ヒグラシがうるさくヒメハルゼミを探すのは困難でした。ヒグラシが鳴く時期より前に観察する方が見つけやすいです。盛んに鳴く時間はヒグラシと重なるので。。。
21年7月10日16時〜17時ごろに観察。
1時間の間に5,6回合唱していました。
神社前の林で蜘蛛の巣に引っかかっていた個体を奇跡的に捕獲。初めてのヒメハルゼミです。
いそうだと思い観察に行ったがいなかったとこ
・松尾大社の裏山
→カシやシイの原始林がありますが、30分粘るも鳴き声聞こえず。。。
↓めちゃめちゃいそうな森(個人的な感想)
言わずと知れた原生林がある場所。
21年7月22日18〜19時ごろ観察。鳴き声は聞こえず。アブラ、ニイニイ、ヒグラシが鳴いていました。
ここにも社寺林がありシイ林がある。どちらも7月下旬の夕方に観察したが、鳴き声は聞こえない。
京都府のレッドデータブックに照葉樹林の保護リストが記載されているので、ヒメハルゼミがある場所はこの場所とリンクされている事が多いです。ヒメハルゼミが発見されていない場所を徐々に調査していこうと思います。